【第260号】出会いと別れ

1.出会いは「必然」

 これからの時期、多くの出会いと別れが生まれるタイミングである。その出会いに胸をワクワクさせている人もいるだろうし、新しい環境に不安を抱いている人もいるだろう。人との出会いは「偶然」ではない。「偶然」という字は「然るべき人と禺う」と書く。つまり“意味”があるのである。しかし、意味があるのに、多くの人が気づいていない。素敵な出会いが数多くあるのに、それを人生の中に取り込めていない。それをどう生かしていくかは、それぞれだからである。「この出会いにはどんな意味があるのだろう」と考えるようにすると、本当に出会いを無駄にしなくなる。同僚とも、お客様との出会いも同じである。親友を得る機会も、得意先を増やす機会も数多くある。

2.別れの意味

 別れは必ず訪れる。学生であれば、卒業があるし、社会人であれば転勤や担当変えによる別れがある。私生活においては、親との死別もあれば、子供の旅立ちもあるだろう。その別れにも“意味”がある。その意味も考えたことがあるだろうか。「仕方ない」「こんなものだ」で済ませていることが多いはず。でも、別れは出会いの生みの親でもある。男女の関係も別れがあるから、次の出会いがある。転勤は当然、新たな出会いを生む。担当変えも同様である。それをプラスにしているだろうか。「また一からだ・・・」「面倒くさい」になっていないだろうか。いろいろなアイデアを出して、新たな出会いを増やして楽しめる工夫ができていれば、怖くない。

3.人間関係を広げ深める

 人間関係は、常に「断捨離」をする必要がある。何年もあっていない、連絡を取り合っていない、なんて人が増えていないだろうか。人間関係が断捨離できているか、いないかは、携帯の電話帳を見ればすぐ確認できる。「この人、誰だっけ?」なんて名前が残っている場合は、断捨離できていない証拠である。
 名刺管理も同様に見直してみる。そして出会ったばかりの人なのに、あまり印象に残っていない人、印象に残っている人がいるはずである。印象に残っている人には、再度コンタクトを取って、人間関係を深めていく。印象に残っていない人は、「たまたま他のことに気を取られていた」のか「あまり自分に取って、今は意味のある出会いのタイミング」でなかったのか、どちらかである。
 出会いに意味を見つけて、常に人間関係の鮮度を管理していく。それだけで、日常の行動の判断基準が変わってくる。