【第231号】ポジティブ発想の効果

1.どうせやるなら

 「つまらない」「退屈」「苦痛」だと思っても、やらなければならないことからは逃れられない。やるべきことはいっぱいあり、それは好き、嫌いを問わず処理していかなくてはいけないのである。
 そして、それは今やろうと、後でやろうと変わらない。であれば、ポジティブ発想で前向きに捉えて取り掛かるべきである。「難しい仕事」ならば「スキルを上げるのにいい機会」、「何回も注意される」ならば「それだけ目をかけてもらっている」、「目障り扱いされる」ならば「無視できない存在になってきた」というように解釈する。確かにこう表現すると、“おめでたい人”かもしれない。しかし、それで仕事が早く片付き、遣り残した気持ちの落ち着き無さから開放されるなら、人間関係に悩まなくなるなら試す価値はある。

2.ネガティブ発想だと

 ネガティブ発想をしていると、すべてが悪いほうに回りだす。仕事が後手後手になる、は勿論のこと、人間関係もギクシャクする。どうしても疑心暗鬼になるからである。「悪口を言われているのでは」「仲間外れにされているのでは」「隠し事をされているのでは」などなど。キリが無い。人間関係がよくなるはずがない。実は筆者もスランプに陥ると同じようことが起きていた。当時は、それでも多少時間があったので、復活するまで趣味の量を増やすとか、急ぎの仕事以外はのんびりと進めるという対応で乗り切っていたが、時間がなくなるとそういうわけもいかない。1週間もスランプになっている余裕などない。なのでポジティブ発想に切り替えて臨むしかない。

3.どうやって脱却するか

 どうやってネガティブからポジティブに変えるのか。とにかく、まず人に話しを聞いてもらうことである。ある人が「話す」ことは「離す」ことになると言っていた。確かに、今の気持ちを話すことで、かなり解放される。
 そして、笑顔を作る。人間というのは単純にできていて、笑顔を作りながら、人の悪口を言ったり、悲観的なことを考えたりすることができないようになっている。笑顔のときには、そんなことは言ったり、考えたりしないと、頭が勝手に思い込んでいるだけなのだが。同じようにあまり、下を向かない、背中を丸めない、ということである。これも同じ理由。
 常に楽しい出来事を思い出すようにする、素晴らしいことと思うようにする。すると、何でも無い日常の出来事も全然違って見えるようになる。仕事は本当は辛いものかもしれないが、脳をだまして取組むのも悪くはない。