【第132号】情報収集力

1. 新聞・TVの役割

 情報収集力は社会で働く者にとって、必要なスキルである。その中で、現場・現品以外からの情報収集はどのようにすればいいのか。
 新聞は1日ごとに配達される。当然、それだけスピードには劣るが、文字や写真で伝えることができるため、一定の情報の深堀と幅の両面を得られることができる。
 TVはなんといっても速報性である。ただし、スイッチが入っていないとその速報性も意味が無くなる。また映像が伝える迫力は他のメディアとは大きく違う点でもある。
 つまり、世の中で起きていることをタイムリーに知るにはTVは都合がいい。そしてそれに肉付けしていくには、新聞を使用するということになる。

2. 雑誌・書籍の役割

 雑誌については、日刊というのはないので、週単位になる。当然、速報性が求めれるものではなく、新聞以上に長期間取材したものの成果を期待することになる。
 書籍は1テーマについて長い間調査した結果をまとめたものが多い。あるいは、現在起こっている現象を様々なデータで分析・解説したものもある。じっくりと調査されたものが多いので、その方面の知識を深めることができる。
 雑誌は、新聞よりもさらに解説して欲しいもの、深く知りたいものの答えを探すのに適している。書籍はテーマごとに選べるので、今自分が必要としているジャンルやテーマの研究をしていくのに向いている。

3. ネットの役割

 これからの時代はこれにネットをどうプラスしていくかが、鍵になる。ネットはまず速報性がある。例えば、携帯電話はほとんどの人が電源を入れたままにしているので、TVのように電源が入っていなかったからわからなかった、ということはない。また、動画配信サイトもあるため、リアルで映像を見ることもできる。
 新聞のネット版も充実してきているし、雑誌でも同様である。紙媒体同様に情報収集できる。今後はネット書籍などで、雑誌や書籍もペーパーレスで即時に今より安い価格で購入できるようになる。
 そして、大きくネットで活用したいのは、様々な第三者の情報が大量に出回っているということである。以前にもこのコラムで指摘したが、新聞やTV、雑誌など広告媒体が関与しているものは、当然広告主の悪口は書けないし、監督官庁にも配慮が働く。ネットにはそれがない。だから、情報は玉石混合になる。質を見極める目が必要となる。しかし、新聞や雑誌に書かれていないことが、ネットには山のようにある。正しいかどうかは別にして、そういう見方があるんだ、という情報は得ておく必要がある。