【第18号】ベトナム見聞録―2

先月に続いてベトナムに関しての報告・コメントを続けたい。

1.ベトナムの娯楽

 若者のデートで一番ポピュラーなのは、コーヒーショップでお茶をしたり、カラオケに行ったりすること。テレビを見ていて感じたのは、サッカー番組が多いことである。ガイドさんに確認したところでは、やはりサッカー熱はすごいらしい。プロサッカーリーグもできて、さらに盛んになりつつある。
 また、テレビではMTVのような音楽専門チャンネルもあり、洋楽だけでなく、アジアの音楽の紹介も行っている。ちなみにNHKワールドも見られる(もちろん英語吹き替え)。
CMでみた日本企業は、トヨタやシャープぐらいであった(限られた時間だったので)。
 夜の街もにぎやかである。日中は、30度を越えるため暑いが、夜になると途端にすごし易い気温になる。23時を過ぎるまでかなりの量のバイクが市内を走っている。

2.ベトナムでのショッピング

 ベトナムの通貨ドン(VND)があるが、自国通貨への信用度は低い。ホテルのラウンジや土産物店、飲食店などは米ドルが一番使い勝手がいい。その次は円、そして最後がドンとなる。高額物件、贅沢品は外貨、日用品は自国通貨という区分にも見える。
 市場では言い値では買わない。どうも値切ることもショッピングの一部となっているらしい。言い値の半分から交渉が始まる。あとは買う側と売る側の納得のいくところで決まる。ただ、「これしかない」というと意外な値段で決まることもあるらしい。

3.パートナーシップ戦略

 ベトナムに限らず、自社だけの力で海外進出が難しい中小企業は、どんなパートナーと組むかが重要である。日本の企業と組むこともあるだろうし、現地の企業と組むこともあると思う。同じ「志」を持ち、同じ目線で仕事ができる先を確保することが成功の秘訣である。
 また、海外進出の可能性は、ピンポイントでは考えらない。商圏を大きな「面」として捉えることが必要である(これは国内の別地域への展開でも同様のことが言える)。
 国としての方向性は、日本にしても中国やベトナムにしても、数年先どうなるかわからない面はあるにしても、貿易が盛んになり、人・モノ・金の流通が盛んになっていくことには変わりない。また、先進国の成長率が停滞し、東南アジア諸国などの成長率が世界経済を牽引していく構図も当面変わらないであろう。
 そうした大きな流れを見たとき、自分たちもしくは自分たちの取引先、自分たちの顧客はどうなっていくのか、をしっかりと見据える必要がある。
 戦略構築の重要性はますます高まっていく気がする。