【第11号】新しい年を迎えて

1.しっかりと反省をすること

 この時期は公私ともに「今年こそは」と考える時期である。しかし、今年のことを考える前に、しっかりと昨年どうだったのかの反省をすることが必要である。
 まず、1年前に何をしようと思ったのか、それが思い出せない状況になっていないか、である。記録したものをひっくり返さないとわからないようでは、きっと達成できていないはずである。
 また、なぜできなかったのか、どうしたらできたのか、を真剣に考えることである。できなかった理由を曖昧にしておくと同じ失敗を繰り返すことになる。

2.組織としての成長を図る

 会社として、あるいは拠点として、どう取り組んでいくのかを整理するいい節目である。企業が「環境適応業」であるなら、環境がどうなっているのかをもう一度見つめ直し、戦略を再構築する。
 成長している組織の共通点は、未知の領域への挑戦を行っていることである。これまでの延長線上、想定の範囲、常識の範疇ではない領域である。「盲点」はまだまだいっぱいある。
 組織は「勢い」が必要である。当然、業績という勢いが一番効果が高いが、業績がついてきていない場合、何を「勢い」とするかである。訪問件数だったり、提案件数だったり、プロセスにおける達成可能な目標はいろいろある。その達成を組織として目指していき、継続させていく。

3.個人の役割認識を高める

 組織力を発揮するには、組織内における個人の役割をしっかりと再認識させることが重要である。一人一人の能力も違えば、個性も違う。果たすべき役割が違うのも当たり前である。同じ課長、主任であってもやることは違うし、期待していることも違う。わかっているはず、とそのままにしないで、しっかりと伝え、理解してもらうことが重要である。
 次に個人目標が必要になってくる。年度目標とリンクしてくる部分も当然あるが、新しい年になったタイミングということで考えれば、人間性の向上に焦点を当てても良い。
業績面における課題だけでなく、それを支える能力や姿勢をどうしていくべきなのか、メンバー同士で発表し合い、共有化する。

4.原理原則に立ち返る

 厳しい時代だからこそ、また時代変化が激しいからこそ、「原理原則」というものが重要になってくる。ヒト・モノ・カネ・情報の経営資源をどう活用するか、その原理原則を理解せずして、経営は成り立たない。「不易流行」という言葉がある通り、変えるべきものと変えてはならないものをしっかりと区分して対応して欲しい。