【第176号】経験することの大切さ

1. やってみなければわからない

 世の中の変化は激しい。つい数年前までは、携帯電話の高機能化で「こんなの使いこなせるわけがない」と話題になっていたはずが、半数近いユーザーがスマートフォンを持つ時代になった。「こんな高機能ついていますよ」から、基本的には、自分の使い勝手がいいようにアプリケーションを入れて、カスマイズしていく時代になったのである。
 身の回りには、スマートフォンだけでなく、ipodなどの音楽携帯プレーヤーや、ipadのようなタブレット端末(ちなみに筆者は両方持ち歩いている)などが当たり前のように見られるようになった。しかし、どう生かせばいいのかがわかっていない人が多いのではないだろうか。まずはやってみることである。使ってみると、合う合わないもあるが、以外と簡単だったり、便利だったりする。

2. 未知なるものへの挑戦

 経験したことないものをやってみるのは、勇気とまでいかなくても「面倒くさい」という面をどうやって克服するかが重要となる。だから、「便利になる」「楽になる」という点は重視されるものとなる。
 これは、新しい電子機器を使用するか、しないかだけの問題ではない。ここを乗り越えられる人は、「新しいことに挑戦できる」「これまでのやり方を変えられる」人でもある。逆にここに抵抗を示すということは、「これまでのやり方を変えられない、変えたくない」人とも言える。
 知らないことへの挑戦は、当然、人を成長させる。経験することの大切さをもっと自覚すべきである。最初は誰も初心者。失敗すること、うまくいかないことより、時代に取り残される方が社会人にとっては怖いものなのである。

3. どうやって経験させるか

 変わりたくない心理的ハードルをどう超えるか。そして新しいことを経験させるためには何が大切なのか。
 基本的には、「好奇心」を抱かせ「向上心」を持たせることと、目標を達成したときの達成感をどう感じさせるか、である。まずは、楽しいと思わないと続けられない。辛いと思っていることにはモチベーションは働かない。そして達成感がないとこれも続けられない。まずはここが大切なポイント。ご褒美、報酬は次の段階である。
 社内でプロジェクトを立ち上げ、新しいことに取り組ませてもよい。当然、テーマやプロセスはオープンにしていく。または、IT機器などは勉強会やノウハウ共有化研修などを社内で開催する。
 うまくきっかけを作ってスタートさせることが肝心である。