【第99号】「to do リスト」は必要か

1. 意外と忘れるものである

 歳のせいではないと思いたいが、やはり記憶力の低下を感じることも多い。年間にお会いする人の数も多いので、数年前にお会いした方の名前も徐々に忘れていってしまう。ちょっと会っていないと、顔やその方と話した内容は思い出すのに、名前が出てこないことも多い。
 するべき仕事や雑務も同様である。移動中、話しを聞いている最中など、突然、「あ、あれをやらなきゃ」とか「あ、これは○○に取り入れられるアイデアだ」などと思うことがある。あとでメモしておこう、と思うと、その後になってときには覚えていない。それで、今はYシャツの胸ポケットにメモ(筆者はRHODIA社のカバー付きメモ)を入れている。時間に余裕のあるときは、日々の行動などを管理する手帳(モレスキン社のポケット版)にそういった思いついた事項を記入している。

2. リストの量はあまり変化がないはず

 しかし、日常業務に追われていると、そのメモすら取るのを惜しむようになる。やはり「後でもいいか」になる。これが怖い。
 数日前も、スケジュールに終われ、1週間弱ほど、振り返りができない状況が続いてしまった。胸ポケットにある手帳に、いくつかのメモが残った程度で、やるべき仕事の整理ができていない状況となった。
 こうなると仕事に追われだしてしまう。あ、あれをやっていなかった、あれをお客様にメールしないと、あれを早急にチェックしないと・・・
 慌ててメモを作ってみると、1ページには入りきらないほどの仕事が残っていた(まあ、全部が遅れていたわけではないが)。
 過去、すべき仕事のリストがほとんど記入されていないページもあったので甘くみていたが、それはすべきことがなかったのではなく、自分で明確化していなかっただけだったのである。

3. 仕事の効率化に生かす

 すべきことが明らかになっていることの気分的な楽さは普段感じることはない。しかし、一度感じてしまうと、それがわからないことの不快感がたまらなく嫌になる。
 また、すべきことのリストのとなりに所要時間を書き込むようにする。これは予想時間と実際にかかった時間を併記するようにする。これは今後、時間を効率的に使っていくのに、有効である。どんな仕事にどのくらいの時間がかかるのかも明確になってくる。
 携帯電話やスマートフォンにもメモ機能はあるが、アナログの簡易さにはかなわないと感じる。一度、取り組んでみることをお勧めする。