【第337号】会議とは

1.会議の進め方

 ここ最近、様々な場面で、会議や打ち合わせを仕切ることがあったので、改めて会議や打ち合わせの「ルール」について触れておきたい。会議は「会して議する」ので、討議が無いと会議とは言えない。よく言われる「報告会は会議ではない」という部分だ。こうならないためには、会議資料は事前に配布し、参加者はしっかりと目を通しておく。そして会議の司会は、主催者でないメンバーが担当する。主催者が司会をすると、進行しているのか、コメントしているのかわからなくなり、「独演会」となってしまう。司会者は主催者と事前の打ち合わせをしっかりと行い、会議の主旨・目的を理解し、落としどころを予め予測しておく。また、意見が偏ったり、議論が脱線していかないように注意する。

2.会議の中身

 会議や打ち合わせは「沈黙の時間」を作らないことがポイントとなる。また、全員に聞こえる発言ではない「ヒソヒソ話し」もすぐに断ち切る。みんなで行う討議に集中させることが重要だ。話しが活発になればなるほど、注意しなければならないのは、参加者が「評論家」になることである。「誰がやるのか」を明確にする。「総論賛成、各論反対」の状況は一見、会議が活発に見える。しかし、それは、意味を成さない。「一杯意見が出たのに、結局何も決まっていない」という状況になる。「誰がやるのか、いつまでにやるのか」をしっかりと決める。この点は、主催者、司会、議事録担当者の3名のトリプルチェックで臨む。チェック漏れは許されない項目なのだ。ここをしっかりやるだけで、会議はかなり締まる。

3.会議を終えて

 会議を終えたら、素早く議事録を作成し、関係者に配布する。会議での決定事項は、それぞれの担当者が振り出した「約束手形」であり、決済(実行)されなくてはならない。会議の決定事項を、ホワイトボードのような見えるものに書き出し、日々チェックするのも有効である。また、朝礼や終礼で確認するのもいい。そして一か月後の会議の際、「前回決定事項のチェック」を行う。こうすることで、実行力が高まっていく。会議参加者が、前回会議の議事録やメモを持たずに会議や打ち合わせに参加すること自体、もうすでに会議が機能していない証なのである。会議は理想論だけではムダなのはここにある。実行できることを決めなくてはならない。「どうすれば実行できるのか」「どうすれば目標達成できるのか」、参加者が納得するまで議論しなければならない。