【第328号】動けば変わる

1.改めて実感

 「売上が上がらない」「商品が売れない」「人脈が広がらない」これらは、全て“現状の範囲の中”だけでしか、動いていないからである。新しいこと、これまでと違うことに取り組んでいないからだ。今回は、ここ最近の筆者の体験からまとめてみたい。
 8月は、早い段階からわが社の「営業強化月間」と考えていた。取締役の木村と私の2名で情報を整理し、役割分担をしながら営業。お会いするのは、初めてではないが、独立してから訪問するのが初めての会社を含めて、新規率は、85%。企画書提出まで結び付けた先は、そのうちの4割以上。ご紹介いただける約束をした先が1件。半分が何らかの進展があった。訪問前からニーズがわかっていたのではない。

2.出会いは必然

 お会いして、話しをしている間に、私たちの取り組みを理解していただいたり、訪問先企業の課題を整理してあげて、改めてご本人が合点がいったり。ある女性経営者は、創業10年の節目であった。決算が終わって、「あっという間の10年だったなぁ。改めて振り返ってみる必要があるな」と感じていたらしい。そしてアポイントを取って訪問すると、その日たまたま見た占い欄に「人に頼って吉。自分一人でやらない」とあったらしい。彼女からすると、これは偶然ではない、と感じたようだ。訪問先での滞在時間は、だいたい1時間。商談をしたのは、本当に最後の5〜10分程度。あとは現状認識のためのヒアリング(これもコラムで何度か触れているが)。50分でしっかりと課題を整理してあげれば、解決したくなる。これはどんな商品でも同じである。

3.笑顔、感謝、丁寧

 営業にしても研修にしても、そしてコンサルティングにしても、キーワードはこの3つだと思っている。笑顔での挨拶、会話の間は笑顔を絶やさない、出会いへの感謝を含めて、自分たちが仕事をしていることへの感謝、出会いのきっかけを作ってくれた人々への感謝などを常に意識する。そして、わかるだろう、知っているだろう、ではなく、丁寧に準備して説明する。筆者が、「あれ、なんでうまくいかないのだろう」と思う時は、この3つのうちどれかが欠けている。笑顔を忘れている、感謝の気持ちがない、雑になっている、などの原因で、どこかで歯車が狂う。今回の営業の成果が、成約となるのはもう少し先だが、自分たちの想いを届ける動きをしていれば、その想いは相手に通じるものである。この先、変化があったタイミングで皆さんに続編で報告したい。