【第272号】何をチャンスと捉えるか

1.出会いはある

 人脈を広げる出会い、商売に繋がる出会い、人間関係を良好にしてくれる出会い、など出会いは数多くある。実際に筆者がこの1年半の出会いを通じて強く感じることである。しかし、それに“気づけて”いないとその「出会い」は生かせない。「出会いがない」となる。しかし、「ない」のではなく「気づいていない」のである。人脈の輪は恐ろしい勢いで広がっていく。名刺交換をする、一言挨拶をする、Facebookなどで繋がる、礼状を出す、訪問する、というステップを踏んでいるか。どこかで止めていないか。名刺交換すらしない、では言語道断である。名刺も会社から支給された名刺だけを持っている時代ではない。自分だけの名刺を持参している人も増えている。

2.次のステップを準備しているか

 商売につながりそうな一言が出会いの場であっても、「社交辞令だろう」と決めつけて、何のアクションもしていないのではないだろうか。誰もそんなことしていないよ、と思っているのであれば、本来それはチャンスなのである。誰もやっていないからこそ、会った時の挨拶、その後のアクションが生きてくる。1回に出会う人が10人いても、礼状を書く人は1人いるか、いないか、であれば、礼状の与える印象は大きい。メールを送った時の印象も同様である。筆者の周りにも、会っただけの人は多い。しかし、アクションを取る人の周りにはいつも新しい人がいて、人と人をつなげ合っている。それは商売のチャンスを広げることになっている。1回の出会いが複数の出会いに発展しているのである。そんな出会いは特定の人しか作れないのだろうか。

3.動けば叶う

 そんなことはない。世の中には、勉強会、セミナーの類いは山のようにある。しかも無料のものも多い。半年ぐらいなら出席するたびに会う人の半数以上は初対面の人だろう。1年近くになると出席者の半数以上が知り合いになってくる。それは動いている人は限られているからである。ビジネスを成功させている人で、出不精の人はいない。自分のテリトリー以外に出る、県外に出る、国外に出る(商売だけでなく、情報収集、経験をするためであっても)は、成功の必須条件なのである。チャンスがないと感じている人は、日々の行動を振り返ってみる。自分の行動がこれまでの延長線上に留まっていないかを確認する。チャンスはやってくるものではない。あちらこちらにあり、それに気づいて掴みにいく物である。