【第353号】年度末に向けて

1.異動・転勤

 年度末ということもあり、周囲も慌ただしくなってきた。筆者の身近な人が、青天の霹靂の人事異動で転勤となった。わが社の業務体制にも影響のある出来事だったので、話しを聞いた時は本当にびっくりした。生きていると何が起こるかわからないものだ(大げさか)。そんな思いをしている人は数多くいるのだろう。筆者自身も異動や転勤をサラリーマン時代に何度も経験した。新天地に行く時は、本当に期待と不安が入り交じるものだ。今でこそ、不安をワクワクに切り替えるテクニックを身につけているから、ネガティブな発想は出て来ないが、当時は不安もかなりあった。本当にやっていけるのか。自分の今の能力が通用するのか。先輩達の活躍する姿が眩しく見えたものである。

2.業績の追い込み

 3月決算の会社は多い(わが社もそうである)。1年の業績をまとめる月でもある。「終わり良ければ全て良し」ではないが、3月の頑張りで目標を達成することも少なくない。また、年度内に仕上げなくてはならない仕事や達成しなければならない目標もあることから、仕事が集中する月でもある。クライアントやお客様同士が忙しくなり、なかなか打ち合わせもできなくなってくる。もっと早くからスパートかければ、とも感じるが、これも毎年の光景である。3月になってからでは、本来大きな業績へのインパクトはない。ただ、3月をうまく乗り切れないと新年度のスタートである4月からの仕事にならない。3月はやり残しがないようにする月なのである。ここで息切れしてしまうと、4月は「お休み」の月になってしまう。

3.来年度に向けて

 そういう視点から見ると、新年度に向けての大事な月でもある。しっかりと新年度の方針を固め、今年度の反省から次のステップにどのように進んでいくのか、を整理しなければならない。筆者の会社も来月から3期目に突入する。あっという間であったが、業績という数値面だけでなく、商品開発や顧客基盤の確立、そしていろいろな販促物の充実など取り組まなくてはならなかった点は、ほとんど予定していたものを形にすることができた。来期の構想も形には出来ていないものの、ある程度固まってきた。新年度のスタートダッシュは、3月でどれだけ年度末をまとめ上げるか、新年度の方向性を打ち出せるか、にかかっている。3月は浮き足だってしまいがちだが、ここで踏ん張らないと、4月がムダな脱力月になるのである。