【第350号】どうすればいいのか

1.考える

 「どうしたらいいんだろう・・・」悩みが尽きないのが人間である。でも、忙しさだったり、時間の無さなどで、あまり考えずに対応したり、あるいは先延ばしにしたりする。あまり十分に考えてはいない場合が多い。しかし、それでは本来自分が求めている「答え」には到達していない。普段から考える習慣を付けていないから、考える力と体力がないのである。筆者は仕事柄、セミナーや社員研修、コンサルティングにおいて、ほぼ1日中考えている日が週に何日もある。そういう日は、身体を動かしている訳ではないのに、1日が終わるとクタクタになる。考えることは体力も使うのである。考える体力がないと、本質まで届かずして考えることを辞めてしまう。

2.きっと答えはある

 ある程度、人生経験や社会経験を積んだ大人であれば、大抵の悩みへの答えは、自分の中にあるものだ。コーチングをしていても、ほとんどのケースでその人自身の中で発見できる。それなのに、普段答えが見つからないことが多いのは、「答えは必ず見つかる」と自分自身が信じ切れていないからだ。答えを「誰かに教えてもらえばいい」という習慣を身につけている人は、自分で考えようとしない。教えてもらうまで待っている。これではいつまで経っても解決しない。答えは必ずある。解決できない難問は、その人には降り掛かってこないものである。隣の人ではなく、自分にその問題が与えられたということは、その問題を解決する力があり、その「必要性」が自分にあったからだ。答えを見つけて、解決しない限り自分の成長はない。

3.成長のチャンスに

 つまり、「どうしたらいいのか」という悩みを抱えるということは、成長するチャンスでもあるのだ。今日はここで触れないが、筆者にも突然「どうしたらいいのか」という難問が降ってきている。まだ一週間も経っていないので、関係者の誰も答えを見つけられていないが、答えは必ずあり、それを見つけられると信じているし、これが成長のチャンスだと思っている。問題は、何か工夫をしないと解決しない。自分だけで解決しなければ、知っている人に訊かなければならない。しかし、そうした「行動」が次のヒントをくれることも多い。「私はわからないけど、知っている人を紹介するよ」と何回言われたことか。それは、「訊く」というアクションをしなければ生まれない。考える、そして行動する。それが答えを見つける正しい道のりなのである。